07
2015

祇園囃子

1953年 / 日本 / 監督:溝口健二 / ドラマ
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女二人で生きていく。男は全員、舌をくわれてしまえ。
【あらすじ】
売春を迫られてしんどい。


【感想】
祇園の芸妓(げいこ)である美代春(木暮実千代、左)のもとに、母を亡くしたばかりの少女、栄子(若尾文子、右)が訪れる。栄子は美代春に舞妓見習いとして側に置いてくれるよう頼み込む。栄子の熱意に負けた美代春は、彼女を一人前の芸妓に仕込む決心をした。

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若い頃の若尾文子さんがとてもきれいですね。芸妓になってからは美代栄(みよえ)という名前をもらう。

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芸妓になったばかりの美代栄は、お客の楠田から乱暴された際に抵抗し、楠田(右)の舌を噛んで怪我をさせてしまう。

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実にいやらしい笑顔をしています。ステキ。こんな顔をしてたら押し倒さないわけがない。

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お茶屋の女将であるお君(浪花千栄子、左)は、客に怪我をさせたということで美代栄や美代春を責める。彼女たちに仕事をいっさいまわさなくなる。自分もかつては芸妓だったお君は、芸妓の立場の弱さや気持ちがわかるはずなのに、彼女たちの敵に回ってしまうのだ。組織や体制に対し強力に反発していた者ほど、いったん自分が組織や体制に組み込まれると、組織の強力な守護者になってしまう傾向がある、そんなことをどこかで読んだけども。「自分はこんなに我慢して乗り越えてきたのだから、おまえらも苦しんで当然」ということなのかなあ。部活の先輩とか。

お君はとにかく迫力のあるおばちゃんで、まあ恐ろしい。ゴッドマザーである。

そして、とにかく出てくる男たちが情けなくて汚い。「美代春が取引先に抱かれてくれないと、八千万の仕事が受注できなくなる。会社がつぶれる」とか、無理に体を売らせようとごねる。ああああああ! なんだ、その理由。そんな会社つぶれろ! ってなる。ふだん調子のよいことを言っても、結局、男が要求してくるのは体なのだ。それも本人の意思を無視し、理不尽に追い詰めてくる。ちょっと頭にくるぐらいひどいのだった。監督の思うツボである。

最後は、花柳界で生きていくと決めた美代春、美代栄の強さが見えて、そこだけが救いに感じた。若尾文子さんは「女は二度生まれる」という映画でも芸者を演じている。この映画とは逆で、倫理観がまったくなく誰とでもオッケー! という芸者を演じている。極端だな。それもまた面白い。



[参考]
芸者や芸妓の呼び方についてウィキペディアの頁。

抜粋して引用。
“芸妓は、「芸者(女芸者)」、「芸子(げいこ)」と呼ぶのが古い言いかたであるが、明治以降、「芸妓(げいぎ)」という呼名も行われるようになった。

芸妓は多くの場合、一人前の芸妓と見習とに区別されており、それぞれの名称が地域によって異なる。

京都、山形、石川  
芸妓(げいぎ)を芸妓(げいこ)、見習いを舞妓(まいこ)と呼ぶ。

東京を中心とする関東地方
芸妓(げいぎ)を芸者、見習いを半玉(半玉)、雛妓(おしゃく)などと呼ぶ。”
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