08
2016

ゼロ・アワー

LA HORA CERO / 2010年 / ベネズエラ / 監督: ディエゴ・ブラスコ/ 犯罪、サスペンス
クリップボード30
【あらすじ】
幼馴染が撃たれたので病院に連れて行ったら、医者がストライキをしてました。治療してくれないと撃つ。



【感想】
初めてベネズエラ映画を観ました。過激な暴力映画と思いきや、絡み合った人間関係が徐々に明らかになっていくサスペンスでした。ベネズエラの医療事情も垣間見れます。そんでまあ、すぐ人を撃つなあ、君らは。

殺し屋集団のボスであるパルカ(サパタ・666)は、銃撃された幼馴染の妊婦レディディを救うため、病院へ向かう。

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しかし、病院では医師らがストライキを決行中であり、治療を拒否していた。パルカ率いる殺し屋集団は病院を占拠し、医師に治療を迫る。パルカはマスコミのインタビューに応じ、テレビを通じて「病院に来たものは無料で治療が受けられる」と宣言。貧困層が病院に押し寄せ、病院を取り巻く警察は人々を抑えきれずに混乱する。パルカはヒーローとして祭り上げられてしまう。

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医者がストライキって、また無茶苦茶な設定だなあと検索してみると、ベネズエラの医療はかなり混乱しており本当にストが行われたんですね。映画の中でも、金持ちは私立病院で整形手術を受けているが貧困層は病院に行くことすらできないという場面がある。貧困地域での無料の医療計画「バリオ・アデントロ」は、うまく機能していないのだろうか。娯楽作品ですが、背後にある社会問題はかなり深刻。

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で、パルカの相棒のこの人がいい味を出してましたねえ。声がものすごくガラガラで、青空球児好児の球児さん(ゲロゲーロ!)に声がそっくり。球児さんと違うところは、あいさつ代わりに人を撃つところ。

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レポーター、現場の警察、知事、それぞれ個性的。主人公パルカもカリスマ性あるするどい眼光が良かったですね。

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なんで南米の映画は魅力的に映るのだろう。過激な暴力というのはあるのだけど、それだけではないように思える。この映画は娯楽作品だけど、背景には深刻な医療問題があり、貧困層と富裕層の対立や治安の悪さも描かれている。問題の深刻さが、フィクションを超えて作品に大きな力を与えるのだろうか。ハリウッド映画と比べればアクションに派手さは少なく、爆発場面などもない。だけど、迫力不足ということもないし、惹きつけられる。最近観たブラジル映画「エリート・スクワッド」もそうだった。死が非常に近いところにある環境、それが作品に切実さを与えるのだろうか。

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