20
2016

友よ、さらばと言おう

MEA CULPA / 2014年 / フランス / 監督:フレッド・カヴァイエ / サスペンス
aa.jpg
【あらすじ】
殺人現場を目撃した子供を守りたい。


【感想】
男同士の友情と息子への愛情。派手さはないものの良質のサスペンス。

ある事故が原因で警察を辞めることになった元刑事シモン(ヴァンサン・ランドン、右)。妻とは離婚し、息子(左)とは別居中。偶然、息子がマフィアの殺人現場を目撃したことから命を狙われることに。息子を守るため、元相棒フランクの助けを借りてマフィアと対決する。

mea-culpa (2)

シモンはひと昔前によくいた頑固な父親。寡黙でほとんどしゃべらない。笑うことも少ない。子供への愛情をうまく表現できない。もちろん子供のことは大事に思っているのですが不器用。たまに子供と会える日があっても、二人ともあまり楽しそうではない。せっかく一緒にいるのに、子供は携帯ゲームをやっている。それも注意できない。

うるさいことを言って嫌われたくないのか、離婚した負い目なのか、母親の新しい恋人と比べられるのが嫌なのか、微妙な距離感がモヤモヤしますね。ああ‥‥、息子ちゃん、お父さんにもっと優しくして! お父さんは口下手で不器用なの。犯人をボコボコにするのは得意なのに!

mea-culpa (4)

そんな息子ですが、がんばってましたねえ。マフィアに脅されて逃げ回ります。追われた子供と驚いて飛び立つハトの構図が美しい。

mea-culpa (7)

シモンの目ぢからがすごい。仲代達矢を思わせるようなギョロギョロ感。

アクションは激しいのですが、総じて地味なんですよね。総合格闘技やムエタイを取り入れたアクション映画が流行る中、格闘場面は普通。殴って殴って銃で撃つ。刑事が総合格闘技をやっているほうが珍しいのだから、これでいいのだろう。

mea-culpa (5)

シモンと元相棒フランクの友情も良かったですね。

フランスのアクション映画は、変わった邦題がつけられることがある。この映画の原題は「MEA CULPA」。ラテン語で、告白の祈りの一句として「私の過ちによって」とか、「私の過失」という意味のようです。邦題は「友よ、さらばと言おう」になってしまった。

まあでも、オリヴィエ・マルシャル作品よりもおとなしめか。あちらはかなり暴走している。

「あるいは裏切りという名の犬」
「いずれ絶望という名の闇」
「やがて復讐という名の雨」
「そして友よ、静かに死ね」

唐突に接続詞がくるのが特徴。なにかをこじらせた中学生が付けたっぽくて、大変よろしいですね。「あるいは裏切りという名の犬」の原題は「36Quai des Orfèvres」(オルフェーヴル河岸36番地)で、まったく違う。他も当然まったく違う。どんどん暴走してもらいたい。

関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment